人は結婚して子どもを持ってやっと一人前。今の若者は遊んでばかりでダメだ!
テレビやニュースなどでよく聞く声ですが、本当に「結婚したくない若者が増えている」のでしょうか?
こちらは2015年、18歳~34歳の未婚者の結婚の意思を調査したデータです。
Q:あなたはいずれ結婚するつもりですか?
A:いずれ結婚するつもり・・・男性:85.7% 女性:89.3%
出典:国立社会保障・人口問題研究所『第16回出生動向基本調査』
意外にも、男女ともに85%以上の若者が「いずれ結婚するつもり」と回答しています。
一方同じ2015年、生涯未婚率と呼ばれる人口1,000人に対する未婚者の割合を調査したデータはこちらです。
生涯未婚率
男性:23.37% 女性:14.06%
出典:国立社会保障・人口問題研究所『人口統計資料集(2021)』
生涯未婚率は男女ともに次第に上昇し、この65年の間に特に女性は10倍近く増えています。
結婚したい若者の割合は変わらず多いのに、生涯未婚率は上昇している。
→つまり今は結婚を望むにもかかわらず、実際には結婚していない人が増えているということです。
そんな中、あなたには結婚についてこんな気持ちはありませんか?
- 自然に出会って結婚したい。ドラマやマンガのような恋愛結婚に憧れる
- いつかは結婚したいとは思うけど、つい趣味や推し活を優先してしまう
- ずっと陰キャな人生。自分が誰かに選ばれるなんて想像できないし、自信がなくて行動できない
残念ですが、夢や理想ばかり思い浮かべていても何も始まりません。
覚悟を決めて積極的に行動しないならば、あなたはいつまでも結婚することはできません。
この記事では、私・梅原が延べ700組以上の夫婦と関わり婚活サポーターとして活動している経験を踏まえ、オタクなあなたに婚活本気モードになっていただくために以下のことをお伝えします。
- 若者の結婚をとりまく4つの現状
- 結婚に対する若者の意識の変化3つ
- 若者が結婚しない、できない状況4つ
- 今の若者が望む結婚の形とは
ただでさえ自力で結婚相手を見つけるのは大変なこと。
加えて少子化の進行や結婚に対する価値観の変化により、今後も若者が結婚しやすい世の中になるとは考えにくい状況です。
あなたが
オタクだったり
腐女子だったり
モテなかったり
コミュニケーションが苦手だったり
ご自分で「私…自力で結婚相手見つけるの難しいかも」と思うなら、なおさら自然な出会いを待たずに積極的に婚活を始めましょう!
ズバリ最初に必要なのは、「本気で婚活する覚悟を決める」ことです!
・漠然と結婚したいと思っている人
・婚活を始めることに迷いがある人
・とにかく早く結婚したい人
・結婚を希望しているが、実際には結婚していない割合増えている。
・結婚していない理由は、男女とも「趣味・仕事への注力」と「恋愛が面倒」。収入の問題も。
・男女ともに「自分の魅力のなさ」「出会いの場所がわからない」ことに不安を持っている。
・女性が働くことについては、肯定的な意見が多い。
・男女ともに相手に望むのは、経済力と家事育児の能力。
・本気で結婚したいのなら、積極的に婚活しよう!
(近日公開予定)
- さらに本気スイッチを入れたい方はこちら→ステップ1の次の記事
- 次のステップに行きたい方はこちら→ステップ2
- 早く具体的な婚活の方法について知りたい方はこちら→ステップ3
若者の結婚をとりまく4つの現状
改めて「若者の結婚が難しい」「若者が結婚しなくなった」という言葉。よく聞きますが、実際のところはどうなのでしょうか?
この国の若者の結婚に関する問題は、主にこの4つにまとめられます。
- 未婚率が増えている
- 結婚件数が減っている
- 結婚する年齢が遅くなっている
- 出産する年齢が遅くなっている
ここからは厚生労働省をはじめとした公的機関の統計データ等を元に、各項目を詳しく見ていきます。
現状1:未婚率が増えている
記事冒頭でも取り上げた生涯未婚率とは、50歳時点での人口1,000人に対する未婚者の割合を示す指標のことです。
男性 | 女性 | |
1950 | 1.45 | 1.80 |
1960 | 1.26 | 1.35 |
1970 | 1.70 | 3.33 |
1980 | 2.60 | 4.45 |
1990 | 5.57 | 4.33 |
2000 | 12.57 | 5.82 |
2010 | 20.14 | 10.61 |
2015 | 23.37 | 14.06 |
男女ともに次第に増えていることがわかりますね
一方生涯未婚率ではなく「未婚率」というのは、ある年齢時点で未婚の(離別も死別もしておらず、結婚歴がない)人の割合を指します。
皆さんご存じの国民的アニメ「サザエさん」の主人公サザエさんは24歳です。参考までに25歳時点の女性の未婚率の移り変わりを見ると
25歳時点の女性の未婚率
1980年…41.0%→2010年…74.6% ※33.6ポイント上昇
出典:厚生労働省『平成25年度版厚生労働白書』
予想はしてたけど、やっぱりすごく増えているね!
生涯未婚率も、以前は結婚適齢期といわれた25歳頃の未婚率もともに上昇していることがわかります。
現状2:結婚件数が減っている
日本では年に何組のカップルが結婚しているのでしょうか?こちらは、1950年から2020年までの年間の婚姻件数の移り変わりのグラフです。
ポイント:2021年の婚姻件数は約52 .5万組。ピーク時と比べると6割減っている。
婚姻件数が最も多かったのは1972年(昭和47年)の約110万組。いわゆる団塊の世代の結婚のピークの時期です。
2000年頃に再び団塊ジュニア世代の結婚ピークがあったのちは、少子化による人口減少に伴い徐々に減ってきています。
現状3:結婚する年齢が遅くなっている
結婚する年齢が高くなることを晩婚化といいます。
その年に結婚した夫婦の中で、初婚の人の年齢は何歳であったか。平均初婚年齢を示すグラフがこちらです。
1950(昭和25)年:夫は25.9歳、妻は23.0歳
↓
2020(令和2)年:夫が31.0歳、妻が 29.4歳
ポイント:男女ともに結婚する年齢が高くなっている。
理由:大学進学率の上昇、若者の意識の変化など
60年の間に平均初婚年齢は、夫は5.1歳、妻は6.4歳上がってる。晩婚化が進んでいるんだね。
現状4:出産する年齢が遅くなっている
女性の出産年齢が遅くなっていることを「晩産化」といいます。
日本では婚外子(結婚していない男女の間に生まれた子供)の割合はわずかです。そのため、一般的に結婚する年齢が遅くなるにつれ、女性が子どもを産む年齢も後ろ倒しとなります。結果、少子化も進行することとなります。
15~49歳までの女性の年齢別出生率を合計したものである合計特殊出生率。
1950年…3.65 → 2012年…1.41
平均出産年齢の移り変わりを見てみましょう。
2012年以降は、第1子の出産も30代以降になっています。
結婚に対する若者の意識の変化3つ
ここからは「そもそも、なぜ若者が結婚しなくなっているのか」について見ていきます。
主な理由は下記の3つにまとめられます。
- 「結婚は個人の自由」という考え方が増加
- 「結婚するのが当たり前」という価値観の変化
- 離婚への抵抗感が減少
変化1:「結婚は個人の自由」という考え方が増加
「結婚は個人の自由であるから結婚してもしなくてもどちらでも良い」という考え方は増えてきています。
「結婚は個人の自由であるから結婚してもしなくてもどちらでも良い」という考え方に「賛成・どちらかといえば賛成」の人の割合は
1992年…62.7% → 2009年…70.0%
昔は「結婚は、家の存続や親のためにするもの」という意識が少なからずありました。それが次第に、結婚は個人的なものだという価値観に変化してきています。特に20代、30代の若い世代は「賛成」「どちらかといえば賛成」を合わせると9割近くの人が賛成しているという結果もあります。
今では結婚は人生の選択肢の一つ。結婚する・しないは個人の自由と考えられるようになってきました。
変化2:「結婚するのが当たり前」という価値観の変化
% | するのが当たり前 | 必要はない | 必ずしもする
1993 | 44.6 | 50.5 |
1998 | 38.0 | 57.9 |
2003 | 35.9 | 59.4 |
2008 | 35.0 | 59.6 |
「結婚するのが当たり前」という価値観は2008年時点で約35%です。15年間で約10ポイント低下しています。
今では「結婚するのが当たり前」という価値観は減少していると言えます。
結婚するもしないも、個人の自由だと私も思うよ!
変化3:離婚への抵抗感が減少
離婚件数は2002年に29万組でピークとなり、その後も現在まで20年以上にわたって年間20万組を超え続けています。
若者の離婚についての考え方はどのように変化しているのでしょうか。
下記は離婚に対する考え方について尋ねた調査結果の一部抜粋です。
% | 早く解消した方がいい | 問題のある結婚生活ならなったことの反映だ | 自分の生き方を大切にするように
1992 | 29.8 | 3.2 |
2005 | 30.8 | 10.6 |
離婚を肯定する考え方の割合が増加しており、離婚に対する抵抗感は薄れてきていることがわかります。
若者の希望する結婚とは
冒頭にも触れたように、意外にも結婚したいと考える若者の割合は変わっていません。
- 若者は結婚したいと思っている
- 平均希望結婚年齢は上昇している
- 若者の考える結婚の利点
希望1:若者は結婚したいと思っている
実は若者の結婚意思は昔と大きく変わりません。
【再掲】
Q:あなたはいずれ結婚するつもりですか?
A:いずれ結婚するつもり・・・男性:85.7% 女性:89.3%
一生結婚するつもりはない・・・男性 17.3% 女性 14.6%
出典:国立社会保障・人口問題研究所『第16回出生動向基本調査』
若者の結婚意思について移り変わりを示したグラフはこちらです。
このように、結婚を望む若者の割合は30年間大きく変わっていないのです。
希望2:平均希望結婚年齢は上昇している
若者は何歳くらいで結婚したいと思っているのでしょうか。
18~34歳の未婚者が結婚したいと思う年齢の平均は、男性で30.4歳、女性で28.4歳です。
この30年で男性は2歳、女性は3歳上昇しています。
希望の年齢はやや高くなってきているんだね。
若者が結婚しない・できない状況4つ
「いずれ結婚するつもり」の意志の未婚者に対し、現在独身である理由を質問した結果がこちらです。
結婚しない理由 | 結婚できない理由 |
・まだ若すぎる ・まだ必要性を感じない ・仕事(学業)に打ち込みたい ・趣味や娯楽を楽しみたい ・自由や気楽さを失いたくない | ・適当な相手にめぐり会わない ・異性とうまく付き合えない ・結婚資金が足りない ・住居のめどがたたない ・親や周囲が同意しない |
結婚できない理由について「適当な相手にめぐり会わない」「異性とうまく付き合えない」の項目が上位にきています。
そもそも結婚相手との出会いがないことや、交際の仕方に悩んでいる若者が多いことがわかりますね。
状況1:適当な相手にめぐり会わない
結婚できない理由のトップの「適当な相手にめぐり会わない」状況について見ていきます。
18~39歳未婚者の交際状況を示したグラフがこちらです。(2010年)
1982年調査時点と比較すると、
交際相手あり:減少(男性:26.0ポイント 女性:22.1ポイント)
交際相手なし:増加(男性:25.4ポイント 女性:21.5ポイント)
(※ここでの交際相手には、婚約者・恋人・異性の友人も含まれます)
出典:厚生労働省『平成25年度版厚生労働白書』
交際相手がいる若者は思った以上に少ないんだね!
状況2:異性と交際しない
交際相手を持たない20代・30代男女が恋人を欲しいと思わない理由がこちらです。(上位5つまで)
男性 | 女性 | |
1 | 自分の趣味に力を入れたい(55.7%) | 恋愛が面倒(60.1%) |
2 | 恋愛が面倒(52.6%) | 自分の趣味に力を入れたい(57.0%) |
3 | 仕事や勉強に力を入れたい(36.8%) | 仕事や勉強に力を入れたい(36.1%) |
4 | 異性と交際するのがこわい(14.6%) | 異性に興味がない(22.2%) |
5 | 異性に興味がない(11.7%) | 異性と交際するのがこわい(19.0%) |
男女とも「趣味・仕事への注力」と「恋愛が面倒」という理由が上位にあります。
「異性と交際するのがこわい」「異性に興味がない」という理由もありますね。
正直わかる…。みんな自分に自信がないよね
状況3:異性と交際する上での不安
交際相手を持たない20代・30代の男女が異性と交際する上での不安はこちらです。(上位5つまで)
男性 | 女性 | |
1 | 異性に対して魅力がないのではないか(46.0%) | 異性に対して魅力がないのではないか(49.8%) |
2 | 異性との出会いの場所がわからない(38.8%) | 異性との出会いの場所がわからない(47.1%) |
3 | どのように声をかけてよいかわからない(37.9%) | 自分が恋愛感情を抱けるか不安だ(40.3%) |
4 | どうしたら恋人になれるのかわからない(33.5%) | どのように声をかけてよいかわからない(29.9%) |
5 | 恋愛交際の進め方がわからない(32.3%) | 恋愛交際の進め方がわからない(29.2%) |
男女ともに「自分の魅力のなさ」と「出会いの場所がわからない」が上位にあります。
異性との交際に対して男女ともに不安を持っていることがわかります。
「異性との出会いの場所がわからない」なら、婚活するしかないですね!
状況4:実際に結婚するにあたり立ちはだかるもの
実際に結婚するにあたり、障害となるものは何でしょうか。「1年以内に結婚することとなった場合、何か障害になることはあるか」との問いに対する回答がこちらです。
4割強の男女が、挙式や新生活の準備のための費用としての「結婚資金」を項目に挙げています。
また、金銭面の課題に関連して「絶対に結婚したい」という願望を持つ人の割合は、正規雇用の人、非正規雇用の人、無職の人の順に減っていくというデータがあります。
25~34 歳の男性の非正規雇用率は15.3%にのぼります。非正規で働く若者が増えていることも結婚する若者が減っているひとつの理由です。
お金のことで結婚にしにくいってことがわかってきたね。現実って厳しい…
今の若者が望む結婚の形とは
今の若者が結婚するにあたり、相手に望む条件や結婚の形はどのように変化しているのでしょうか。
- 結婚後も女性には働いてほしいという意識が高まっている
- 結婚相手の条件として重視するものは、人柄と家事・育児能力
結婚後も女性には働いてほしいという意識が高まっている
まずは、女性が職業を持つことについての考え方を尋ねた結果がこちらです。
「子どもができてもずっと職業を続ける方がいい」と「子どもができたら職業をやめ、大きくなったら再び職業を持つ方がよい」という意見を合計すると、肯定的な意見は8割弱となっています。女性が働くことについては、肯定的な意見が多いです。
結婚相手の条件として重視するものは、人柄と家事・育児能力
結婚相手の条件として重視するものについて見てみます。
約10年前と比べて男女ともに「家事・育児の能力」を重視する割合が増加しています。
女性では「経済力」「職業」を考慮・重視する割合が高く、男性も結婚相手の「経済力」や「職業」を考慮する割合が増加しています。
男女ともに経済力に加え、家事育児の能力を重視するようになっています。女性が結婚して子供を持っても働き続けることに肯定的な意見が多くなっていることを反映していますね。
夫婦ともに、働きながら家事や育児もするのが今の若者の理想形なんだね。
まとめ:本気で結婚したいなら積極的に婚活しよう
ここまで若者の結婚をとりまく現状や結婚に対する意識の変化、結婚しない・できない理由などを統計データを元に見てきました。
結婚、難しいんだね。不安になってきたよ。
日本では少子化の進行や結婚に対する価値観の変化が起きており、若者が自然に結婚しやすい世の中とは考えにくい状況です。なかなか厳しい現実ですが、あなたがなぜ結婚したいか、どんな結婚がしたいのか考えるきっかけになれば幸いです。
先日知り合いの50代の既婚男性に、結婚する若者が減っていることについて意見を聞いてみました。
今の若い人は大変だと思う。いろいろと情報が増えすぎているし、コミュニケーションも難しくなってきている。「結婚する・しない」をはじめ、選択肢が増えたのはいいことだけど「当たり前」がなくなったことで、かえって迷っている若者も多いように思うよ。
・結婚を希望しているが、実際には結婚していない割合も増えている。
・結婚していない理由は、男女とも「趣味・仕事への注力」と「恋愛が面倒」。収入の問題も。
・男女ともに「自分の魅力のなさ」「出会いの場所がわからない」ことに不安を持っている。
・女性が働くことについては、肯定的な意見が多い。
・男女ともに相手に望むのは、経済力と家事育児の能力。
・本気で結婚したいのなら、積極的に婚活しよう!